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一級建築士試験

一級建築士試験に独学で受かった話②~勉強時間と勉強方法~

一級建築士を独学で合格した話。

今回は学科試験について思うところを述べようと思います。

学科試験は独学がオススメ

前回の記事では独学のメリットとデメリットについてお話しました。

独学にはデメリットも多いからよく考えて選んでね、的な忠告をしました。

そのうえで言いますけど、学科試験は独学がオススメです。

独学やってみようかなーと思っている方。学科試験は是非独学でやってください。オススメです。

学科試験の独学をオススメする理由

独学をオススメする理由は簡単です。

学科試験は独学のデメリットがそんなに気にならないからです。

そもそも独学の1番大きなデメリットは情報が入ってこないことです。

で、学科試験は情報が入ってこなくても問題ないです。勉強するかしないかの単純な力勝負だからです。学校に通わないからと言って即不利になるわけではありません。

だから、私は自主的にできるという自信がある方はまず独学を試してみてください。それでダメそうなら学校を検討すればいいのです。

学科試験だけは独学で突破した、っていう方は結構多いですよ。

学科試験は点数がハッキリ出る普通の試験です。自分1人でも市販の過去問をやれば合格レベルに到達できます。黙々とやれば合格できてしまうのです。

製図試験の独学はよく考えて

逆に言うと、製図試験の独学はよく考えた方がいいです。

情報が入らないと困るからです。

製図試験は超独特な試験です。自分1人だと自己採点すらできません。だから情報が入ってこないと色々な不安に駆られるのです。勉強以前の情報戦で不利になることがあるのです。

よって、筆者は製図試験の独学を全肯定することはしません。消極的にオススメするぐらいです

学科試験 = 独学オススメ

製図試験 = 自己判断を

↓製図独学に関する記事はコチラ

一級建築士試験に独学で受かった話③~製図独学のメリット・デメリット~製図試験だって独学で受かることはあります。 実際、筆者は製図試験に独学で受かりました。 ただ、製図試験に独学で挑むことが賢明...

学科試験合格までの勉強時間は900時間

筆者の場合、学科試験での勉強時間はザッと900時間ぐらいでした。

1日4~5時間の勉強を半年続けるとこのぐらいになります。

筆者の勉強時間はこんな感じ。

平日:通勤中1.5h 昼休み0.5h 帰宅後2~3h  計4~5h

休日:気分次第で1~9h


この配分で週30時間~ぐらいの勉強量になります。これを30週間続ければ900時間になりますね。

筆者は平日は隙間時間までシッカリ勉強する代わりに、

休日はたまに休む(手抜きする)感じの配分でした。

勉強時間は人によって違う

もちろん、人によってバックボーンが全然違いますから、「900時間勉強すれば独学でも受かります」なんて一概に言えるもんじゃないです。

ただ、筆者は大学を2留するぐらい不真面目な学生でしたから、もともと持っている知識量は極めて貧弱な方でした。(なんで卒業できたのかも分からないぐらい酷かったです)

学生時代に真面目に勉強したよ!って方はもう少し短くて済むかもしれません。

独学は最初が1番キツい

独学を貫くために筆者が意識した考え方を書きます。まだ勉強を始めていない人には特に読んでほしいです。

一級建築士に限ったことじゃないんですけど、勉強は最初の40%が1番大変だと思います。

その分野について知ってることが何もない!って状態での勉強が1番キツいんです。

最初がキツいのは”周辺知識が無いから”

一級建築士の過去問を使って説明します。

まずはこの文章を読んでみてください。

試験問題①

学科試験に合格するためにはこの内容を覚えなければいけません。

覚えなければいけないんですけど、勉強を始めたばかりの人にとっては、書いてある単語が全て意味わからん状態だと思います。少なくとも筆者はそうでした。

根巻形式柱脚って何???
曲げモーメントって何???
ベースプレートって何????

こんな感じですよね。

 

つまり、初学者には上の問題がこんな風に見えるのです。

試験問題②初学者の見え方

これ、学習の取っ掛かりすらありませんよね。

この状態で問題の解説を読んだとしても自分が何を学べばいいかも分からないと思います。

だからもう初学者がこの問題を理解する方法は丸暗記しかないです。

とにかく飲み込むしかありません。メッチャクチャ大変です。

 

一方、勉強が少し進んだ状態(周辺知識が少しある状態)だと問題がこう見えます。

試験問題③周辺知識が付いている人の見え方

分かると思いますけど、ここまで来ると勉強は急に楽になります

自分が知らないことの量が限られてきて、コレを覚えれば済むんだな、っていうターゲッティングが自然と捗るからです。

勉強は最初の40%が1番大変ってのはそういう理屈です。

ケンカタくん
ケンカタくん
知識が増えるほど勉強が楽になるんだね!

独学は丸暗記から

ただ、どんな受験生だって最初は初学者です。どんな勉強だって初めは辛いと心得てください。特に一級建築士試験は出題範囲が広いですから、勉強を始めた直後は初見の単語だらけです。

丸暗記だけで勉強するのって味無しのプロテインを一気飲みするぐらい辛いことなんですけど、そこはとにかく我慢の一手です。丸暗記からでいいんで我慢して進めてください。

実際、独学の人は学習初期にリタイアしやすいみたいですけど、それは多分学習の手応えが全然無いからだと思います。

ただ、さっきも言ったとおり勉強は後半になるほど楽になるので、これを読んだ皆さんはそういうもんだと思ってキツさを受け入れてください。そして独学を頑張ってください。

丸暗記を自分に強要するところから勉強が始まると思ってください。周辺知識が充実するまでの辛抱です。

 

いきなり過去問から始めるのがオススメ

独学には2つの方法があります。

過去問をやることと、テキストを読むことです。

筆者はこのうち、いきなり過去問から始めることを強くオススメします。

もう少し具体的に言うと、過去問をムリヤリ飲み込んで周辺知識を得てから網羅系のテキストを読むべきだと思っています。理由を説明していきます。

「過去問→網羅系テキスト」の順番がオススメ

 

過去問が完璧なら本試験も受かる

今までの一級建築士試験の傾向として、過去問20年分を完璧にすれば学科試験は必ず受かるという事実があります。

もうちょっと具体的に言います。

今の学科試験の問題数は全部で125問ですが、そのうち95~105問ぐらいは過去問を完全に理解していれば解ける問題なのです。

残り20~30問は新しい問題なので過去問だけじゃ対応できないんですけど、仮にそれを全部外したとしても合格点には到達します。

なので、過去問マスターは学科試験の確実な合格に繋がるのです。

ですから、過去問をベース教材にすることは最高に理に適った行動です。自信を持って過去問に取り組んでください。

過去問の”暗記”で対応するのは難しいです。問題の内容は同じでも、問いかけ方が変わることが多々あるからです。過去問の”完全な理解”が求められる点に注意してください。

ただ、最初から完全な理解なんてできるワケないので、過去問の丸暗記から入るわけです。周辺知識で武装していくのです。

 

最初に網羅系テキストをやると挫折する

過去問から始めるべき理由がもう1つあります。

いきなり網羅系テキストをやると高確率で燃え尽きるからです。

網羅系テキストって本当に情報量が凄くて、試験に出るような情報はほぼ全部載っています。だから網羅系テキストを1冊覚えれば試験には受かります。絶対受かります。

ただ、試験に必要な情報だけが載っているかというとそんなことなくて、試験に出ないレベルの情報まで載っちゃっているのが網羅系テキストの弱点なんです。つまり、網羅系テキストを1冊暗記する勉強法は効率が悪いのです。

 

超よくあるパターンなんですけど、初学者に限って分厚いテキストを1ページ目から読もうとします。

まあ最初のうちは熱意が勝ってテキストも読めるんですけど、だいたい10~30ページ行ったあたりで燃え尽きます。(筆者も経験有)

網羅系テキストって情報量が多すぎますから、1ページ読むだけでモノスゴイ負荷が脳にかかるんです。そんなもんを普通の人間が500ページも読める(覚えられる)わけなくて、途中で挫折するのがオチなんです。そういうもんなんです。

つっても世の中は広いですから、余裕で500ページ読めましたけど?みたいな変態が存在するのも事実です。そういう人はいきなり網羅系テキストからやってもいいと思います。ただ、それが万人にオススメできる方法じゃないことは断言します。

 

網羅系テキストは辞書&教科書として使う

随分貶しましたが、網羅系テキストを使うこと自体は推奨します。

まず、過去問の解説で分からない部分を網羅系テキストで確認するのは超オススメです。辞書的な使い方ってやつです。

さらに、過去問で勉強を進めて知識がついてきたころに網羅系テキストを通読するのは超々オススメです。教科書的な使い方ってやつです。

周辺知識が付くと勉強って楽になりますから、学習が少し進んだあとに網羅系テキストを読むことはそんなに大変なことじゃありません。

学習が進むにつれて「あ、これ過去問でやった部分だ。へーこんな意味もあるんだー」みたいな読み方ができるようになってきます。そうなると凄い楽なんです。

最終的には雑誌を読むような感覚で新しい知識を獲得できるようになります。そうなれば最強です。

 

網羅系テキストを楽しめるようになれば合格レベルだと思いますので、それを目指して過去問丸暗記を頑張りましょう。

入門系テキストは合格が遠のく

網羅系じゃないテキストってのも存在します。「建築法規超入門」「はじめての建築設備」みたいなテキストです。

結論から言いますと、入門系のテキストは無視して過去問から始めることをオススメします。

理由は簡単で、学科試験の合格には結局もっと広く深い内容が必要になるからです。

勉強の取っ掛かりとして有効だとする意見も分かるのですが、限られた勉強時間を浅い内容に割くことのデメリットは結構大きいと思います。我慢してでも過去問を丸呑みする方が勉強の効率が高いと思います。

入門系のテキストは「勉強の取っ掛かりが無さすぎて死にそう…」って場合の最後の手段として捉えるべきだと思います。

例えば構造力学が苦手で苦手で仕方なくて、過去問の解説も全く意味不明だし網羅系テキストの内容も一切解読できないって場合は入門系のテキストから始めていいと思います。

ただ、入門系を買うのは構造力学だけにして、他の分野は過去問ベースで頑張るべきだと思います。その方が効率が良いからです。

入門系テキストじゃないと勉強できない!!ってのが複数の科目分野に及んでしまう場合は、たぶん独学だと効率が悪すぎるので、学校に通ったほうがいいかもしれません。

過去問をベース

網羅系テキストは補助

入門系テキストは最終手段

 

二級建築士の過去問も検討すべし

以上。過去問の解説が分からなくても「分かるようになるまで丸暗記しろ」というのがここまでの筆者の主張でした。

ただ、一級建築士はやっぱり問題も難しいので、(丸暗記とはいえ)いきなり過去問からやるのは負荷が高すぎる、という意見もあるかと思います。

そんなときにオススメなのが二級建築士の過去問です。入門系テキストじゃありません。二級建築士の過去問です。

二級はやはり問題が簡単ですから、丸暗記の負荷もそこまで高くありません。それでいて一級建築士に通ずる部分が多数あるので、一級建築士の勉強の基礎作り(周辺知識獲得)を狙うことができます。

勉強の順番

(二級過去問)→一級過去問→網羅系テキスト

堪え性がある人は一級建築士の過去問から取り組んでください。

 

まとめ:学科独学の最初は根性

いかがだったでしょうか。一級建築士の学科試験に独学で挑む方へのアドバイスを思うままに書き連ねました。

学科試験は独学がオススメで、勉強の過程で1番辛いのは最初だと言いました。

最初さえ乗り切ってしまえば、周辺知識が溜まりさえすれば、あとは(学科試験なら)単純に勉強量の勝負になります。その土俵に乗ってしまえば学校も独学も大差ありません。

独学の場合は、最初の最初の滑り出しが成否の肝だと思っていただいて間違いないでしょう。根性出して頑張ってください。応援しています。