留年

多留しても退学はするな~留年と中退の格差~

こんにちは。筆者です。

筆者は大学で2留しています。

10年経った今でも「英語の出席日数が足りない夢」を見ます。それぐらい悩みました。

でも、筆者はその後なんとか大学を卒業して、それなりの技術職に就いて、一級建築士まで取ってしまいました。自分で言うのもアレですが、2留からの立て直しにしては相当うまくいった方だと思います。

そんな筆者だからこそ実感を持って言えることがあります。

留年と退学は結びつけない方がよいです。

留年は意外と何とかなるからです。

今回は、留年に悩んで退学まで考えている方に、ゆっくり考えてほしくて記事を書きます。

よろしくお願いします。

こんな人に読んでほしい

  • 留年しそうな人
  • 留年したての人
  • 留年してまた留年しそうな人
  • 留年に悩んでいる人
  • 大学を辞めたい人
  • その親御さん等

留年は意外となんとかなる

筆者の主観で申し訳ないのですが、留年は本当に意外となんとかなります。

もちろん留年の事実は覆らないのですが、就活は普通に乗り切ることができるし、社会に出てからは全く問題にならないです。

学業成績なんか棚に上げて、コミュニケーション能力とか人間力みたいなもので勝負すればよいですし、実際それで勝負になります。

そういう土俵は世の中にたくさんあります。そこにホワイト企業もたくさんありますし、企業に勤めない未来もあります。留年が一生涯の枷になるかというと、そんなことはないです。明るい未来はまだまだ掴めます。

留年の事実は、今のあなたにとってモノスゴイ悩みだと思いますけど、今後訪れるどんな場面においても、留年の事実自体はそんなに大きなことではないです。

むしろ、留年した事実をあなたの中でどう消化しているか、の方が重要だったりするので、”気の持ちよう”でフォローすべき問題だと割り切ってください。

ただ、留年の失点を取り返すためにガムシャラにやればいいかというと、それはそれで厳しいものがあります。詳しくは留年した学生に考えてほしいことを読んでください。

留年した学生に考えてほしいことこんにちは。筆者です。 もう何度も言っていますが、筆者は大学で2留しています。 10年経った今も単位が足りない夢を見るぐらい...

 

勢いだけで退学しない方がよい理由

留年と退学は切っても切り離せない問題です。

筆者も、2留したあとに本気で退学を考えました。

というのも、実は筆者は2留した翌年に3留も見えていたのです。
単位が足りなかったり履修登録をミスしたり、まあ全部自分の怠慢なのですが、色々ありました。

とにかく、自分がまともに単位を取って卒業するイメージが全く持てなくて、このままズルズルと留年するぐらいなら、学業から離れて別のことをやった方がマシなのではないかと、そう考えていたのです。

しかしながら、今振り返ると、踏みとどまってよかったなあと心から感じます。

勢いで退学するのだけはやめてください。筆者の主張はこの1点です。

その根拠を説明していきます。

留年は「大卒」になれる

2留でも3留でも卒業してしまえば大卒です。

就活では大卒枠の募集に乗れますし、学歴証明が要る場面でも堂々と「○○大卒」と書けます。例えば一級建築士の受験資格に「4年制大学の建築学科を卒業して~」などがありますけど、これもクリアしたことになります。このとき、留年の経歴が何か問題になるかというと、全然なりません。

とにかく、2留でも3留でも卒業してしまえば大卒なのです。生涯を通じて大卒を名乗れます。それは嘘でもなんでもありません。

中退は「大卒」になれない→高卒

一方、大学中退はどう頑張っても大卒扱いされません高卒か、よくて中退扱いです。

就活では大卒枠の募集に応じられません。国家資格の受験資格を得るまでに時間がかかるかもしれません。その状況は一生続きます。大卒を名乗りたければ、大学に入りなおして卒業するしかありません。

留年と中退の社会的価値・社会的評価

留年(大卒)と中退(高卒)の間には大きな隔たりがあります。

就活でもそうですし、その後の出世競争でもそうです。大卒か高卒かを採用の段階で区別する企業は多いのです。

これは年収の差にも出ます。高卒男性の平均年収と大卒男性の平均年収は100万円以上違います。歴然とした差だといえます。

もちろん、高卒で成功している人は沢山いますし、大卒でいまいち成功していない人も沢山います。ただ、平均値や期待値みたいな観点でいえば、大卒の方が遥かに有利です。誰がなんと言おうと、この日本において、大卒は高卒より有利なのです。

よって、誤解を恐れず言えば、留年と退学は社会的価値が全く違うのです。

やもすると留年の延長に退学があると捉えがちですが、それは全く間違いです。

退学するのとしないのとでは、これはもう社会的評価の土俵から違ってしまうと、そう思ってください。

念押ししますが、留年の有無を採用後に区別する企業はありません。あっても少ないでしょう。一旦入社してしまえば、留年していても「大卒」として扱われることがほとんどです。

留年>>>中退

大事なのでもう一度念押しします。

2留しようが3留しようが、卒業してしまえば中退よりはマシです。

もちろん例外はあります。学業そのものが向いていなくて、大学で燻ぶるよりも社会に出て働いた方が上向くような方もいるでしょう。ただ、そういうケースは本当に例外です。先にも述べたとおり、期待値としては大卒の方が絶対に有利なのです。

真面目な人は、2留と中退だったら社会的評価はどちらもゼロなんじゃない?と思うかもしれません。たしかに、「留年=退学=0点」と評価する企業もあるかもしれません。
ただ、筆者はそう評価しない企業をいくらでも知っています。必ずしも「留年=退学」にはなり得ないのです。

中退せず卒業する方が、期待値は絶対に高いです。言い切ります。

ですから、自分の可能性を極力狭めないために、退学という選択肢はなるべく切り捨ててください。

退学するならよく考えてから

ここまで色々と言いましたが、退学という選択を全否定するつもりはありません。

どうしても退学しなければならない事情というのもあると思います。

もう致命的に大学が嫌とか、学費が捻出できないとか、そういう事情です。

大学に行くことが苦痛すぎたり、金銭的に負担が大きすぎたりして、それで人生が壊れてしまうぐらいなら、もちろん退学も検討すべきです。大学辞めたって死ぬわけじゃありません。長い人生、それぐらい開き直ったっていいのです。筆者はそう思います。

ただ、口を酸っぱくして言いますが、退学するにしてもよく考えてください。留年した勢いで退学することだけはやめてください。中退せず卒業する方が平均値で見れば有利です。その有利さを捨てるぐらいの事情があるのか、そこだけはよく考えてください。

例えば、大学が苦痛だって、留年して周りの環境が変われば好転するかもしれません。新しい友人ができるかもしれないし、嫌いな教授がいなくなるかもしれません。

金銭的な負担だって、ご両親がダメなら親戚にあたってみたり、なりふり構わずやれば多少は融通が利くかもしれません。大学を卒業したほうが収入の期待値が高いですから、人生単位でみれば、無理してでも学費を払った方が得するかもしれません。

もう一度言いますけど、どうしようもないなら退学するのは大いにありです。ただ、本当にどうしようもないのかを考えて、なるべく足掻いてから退学してください。後悔先に立たずです。

退学後の生活とか、進路とか、そういうものにまで目を向けて、大学卒業するのと中退するのとをよく天秤にかけて、納得ずくで退学してください。

大学で留年しないために意識すべき5つのこと留年はマイナスである 筆者は大学で2留しました。俗にいう多留ってやつです。 多留経験者だからこそ実感しているんですけど、留年って...

まとめ:留年と退学は切り離して考えて

いかがだったでしょうか。

留年した人は退学を検討する傾向があります。当然の心理だと思います。

ただ、勢いそのままに退学に踏み切ったら、それはもう間違いなく後悔します。

筆者に言わせれば、留年することは想像するほど深刻ではないですけど、中退することは想像以上に深刻なのです。

留年してしまった事実は残念ですしショッキングですが、それを理由に退学するのは短絡的ですし、ただ逃げたいだけかもしれません。

退学の検討はとりあえず棚上げして、まずは大学生活を立て直すことに主眼をおいてください。退学なんていつでもできますから、焦る必要はないのです。